「三和土」って読めますか?

「三和土」と書いて、何と読むのか?「みわど」じゃないよ。「さんわつち」でもないよ。
「たたき」と読みます。土を叩いて固める工法のこと。又はそうした工法で作られた場の名称。昔の家は玄関を入るといきなり床になるのではなく、草履のまま踏み入ることのできる地面の延長のようなスペースがあった。そこを三和土と呼んでいた。

三和土を紹介するその訳は正太寺の樹木葬「さくら」の外構工事の一環で車椅子でもお参りしていただけるように周囲に舗装された通路をこしらえた。その舗装をよくある「生コン」ではなく「三和土」で作ってもらったからです。

三和土の叩き作業の様子
「川砂」+「セメント」+「水少々」をよく混ぜて、均しながらひたすら叩く。
小さな杵のような道具や金でできたコテを手にペタペタ、バンバンと叩いています。
叩くことで砂とセメントが一体となり、やがて固まり始めます。
生コンのようにドロドロに溶かすことがないので、砂の質感がそのままで仕上がるのです。

 

炎天下での作業を終え、完成した三和土のアプローチです。よく見るとコテや槌の跡がたくさん残っています。表面は少し脆く砂となって削れるそうですが、それが柔らかな表情となるそうで楽しみです。

今回、お世話になった皆さん。
小笠原庭園さんと仲間の職人さん。そして若者6名は豊橋技科大の建築を学ぶ学生さん達です。彼らは勉強のためと滅多に経験できない三和土作りに参加してくれました。ありがとうございました。

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「三和土」って読めますか?” に対して1件のコメントがあります。

  1. 黒田 渉 より:

    土間や犬走りに三和土が使われている建物は少なくなりましたが、中山道醒井(さめがい)宿の問屋場(といやば=昔、荷物の取り次ぎをし、人足や馬を提供した場所)にそれが残っています。
    コンクリートの土間と違って、梅雨の時期にもジワッと濡れたりせず、冬でも冷たい感じがしません。今回、正太寺さんの工事ではセメントも使われたようですが、皆さんが集まって心をこめて工事をされたことに大きな意義があると思います。完成した三和土の周りに集まって記念撮影をなさった皆さんの表情がとても良くて、素晴らしいと思いました。

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